4 4月

「リタルダンド→←しだいに遅く」

人間がもとめているのか…時代がもとめているのかわからないが、超ハイスピードと超カラーゆたかな世界に私たちが生きている。私はそれには、ついていけてないかもしれないと自覚する。『お歳ですね』と言われても違和感はないし、逆らうことはない…それが自然体であると感じるから…。それとはまったく真逆な流れになるかもしれないが…『今』…私が求めているのは、懐かしく感じるモノクロさが新鮮さを極めることであり、それらを超越することである。音楽の速度表現の一つにリタルダンドという標語がある。それは『しだいに遅く』と言う意味である。もし、私の取り組みの中で『しだいに速く』を求めているとしたら、一度立ち止まりたい。そして、『しだいに遅く』という視点に立ち返り、自分自身を見つめ直したい…そんな心境にあるのが私である。