29 8月

「黙して語る」

私は言葉だけが、コミュニケーションの一番の手段と考えていた時期があるが、そうではない。言葉がコミュニケーションを邪魔する時がある。むしろ、沈黙やその存在感そのものが、言葉のかわりになり、真実を語ってくれる。それは、ハンディーのある方から気づかされ、悟ることになる。
沈黙は心を開き、存在感をもってして、飄逸への世界へと私と隣人を導いてくれる。
時には、『黙して語らず』ではなく、押し出されるように自然に心が開かれて、『黙して語る』のである。
互いに…。

◎飄逸:世俗のわずらわしさなどにとらわれずに、のびのびしていること。