8 11月

「まことなる寄り添い」

昨日、アメリカから帰り、自分の今までの奉仕の仕事を引退して、震災の地で復興活動を続けていた東京在住の方が私と私の取り組みを知りたいと訪ねてくれた。
何年ぶりの再会かと想いをはせた。私が神学生時代に出会ったが、ある大学の教授であり牧師でもあられた。すでに78歳になられていた。
やはり、歳月の流れのはやさを感じたが、そのバイタリティーある行動力には驚かされた。
私は震災後のことを尋ねてみた。
「今だ、悲惨な現実だ」の一言あっただけであった。誰もが、それだけで何を物語っているかわかるだろう。
私は質問をなげかけた。その中で何ができるのかと。
「いろいろな支援はしているが、現実は何もできていないとしか言えない」と答えがかえってきた。
誰を視点においた答えかがわかる。それだけでまた、何を物語っているかがわかる。
最後に、その方が私に言われた。
「ただ、ただ寄り添うことしかできない」と。
しかし、関係の創造と復興にかかせない寄り添いであると伝え帰郷された。