19 5月

「余分な『枝木』を削ぎ落す・・・人生を求めて生きる存在でありたい」

山里で出会った方が先日も来訪された。いろいろとなんやかんやとお世話をしてくれる。
その方が、一本の杉の木を指さして、次のように語りはじめた。
「キムさん、あの杉の木の・・・生きていると思うか~」
私には、大地にしっかりと根を張って逞しく成長している杉の木にしか見えなかった。
「キムさん、あの杉の木・・・もうあかんで~きり倒したほうがいいぞ~」。
私は、その方が帰宅した後、半信半疑で枝ギリチェンソーを使い、まず、届く範囲で本体から青々生い茂る枝から先に切り落としてみた。
切り落とした枝木の大きさにもビックリしたが、あれほど青々と生い茂り、横に伸びた枝木の成長とは真逆で、その方が言われた通り、本体自身が萎えて、やせこけた杉の木であったことにビックリした。
山林の所有者であれば、一目で判断つくところだろうが、ど素人の私には、まったくそのことがわからなかった。
杉の木を萎えさせないで、大木に成長させるために削ぎ落とすべき枝木があることを学んだと同時に、人間が歳関係なく萎えない人生を創造して逞しく成長するために削ぎ落とすべき「枝木」があるのではないかと考える一時となった。
私は、この歳になり、なお、人間として生きるために、何を削ぎ落とす「枝木」なのか。
自分に求められている大切なテーマが与えられたと感謝する。