31 5月

「野性の鹿に学ぶ」

最近、一般の住宅を建てる業者さんがログハウスを手がけている。その一人から建設中のログハウスの裏の林から鹿が現れたので、携帯電話で撮り残したと連絡が入った。私も前々からそこに近付くと鳴き声がするので、必ずこの林の裏側に鹿の住家があるのではないかと思っていた。
ところで、鹿の話を通して、ある例えを思い出した。
『鹿を追う者は山を見ず=利益を追うことに熱中している人は他のことを顧みなくなる』。
私の友達の中には、バブル時代に人間の尽きない欲望に溺れてすべての財産や、大切な友達や愛する人、そして、人生を失った人がいる。これはバブル時代の話でとどまらない。利益の追求の誘惑はいつの時代も同じである。
私は自然の風を部屋に取り入れながら、今にある取り組みの理念の特性を忘れない例えとして心に刻みたいと思い、野性の鹿に思いを馳せた。