私が田舎で知り合ったおばあちゃんがいる。まだ、誰も住んでいない民家の軒先の庭をいつも手入れしてくれている。夏に近づくと雑草が生える。軒先の花も雑草に栄養を吸い取られ、元気に育たない。
私は神学生時代に学校の荒れ果てた農地の一部を借りて薯(いも)を育てようとしたことがある。夏休みに入り、農地をそのままにして学校を離れて数週間でかけた。学校に帰り、薯畑が気になり見に行った。その様子を見てビックリした。なんと雑草が農地一面に育ち…どこに薯を植えたかわからないくらい悲惨な状況であった。私は薯を育てることがどんなに大変かを学んだ。
庭先の雑草を取り、季節の花が栄養一杯ある土で育つように雑草を抜くおばあちゃんの姿から学ぶと同時に、感謝の心をそえた。
また、ひとつ学んだ。心ないところには花も薯も育たない。人生も同じである。心があるところに人間の成長があると…
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6月