18 12月

「人と比べるところにしあわせはない」

唯我独尊(ゆいがどくそん)。
それは、世の中に自分ほどすぐれたものはいないと、うぬぼれること。
更に言うならば、天地間にある我よりも尊い存在はないと意味するところである。まさか、そのように考える人はいないだろうと思いきや、そうでもなさそうだ。
自分はすぐれた人間であるとうぬぼれる以上に、人と比べること、その必然性がどこにあるのか。
よく考えてみると、その真逆も同じことだと言えないだろうか。それは、自分はダメな人間だと否定すること自体が、実は、自分が人と比べて、すぐれた人間でいたいと考えるうぬぼれの裏返しである。
すぐれた人間でありたいと願うことを否定するわけではない。そのために人と比べる必然性がどこにあり、幸福(しあわせ)に結び付くたしかさがどこにあるのかと哲学する私がいる。