23 10月

「涙さんありがとう」

私は、小さい時から、自分が自分に伝えたいことを伝えて、涙をもって傾聴する。
そのようなことが歳重ねつつ自然に身についたようである。その中で自分を客観視すると次のような告白となる。
私という人間は、涙することが多かった存在であったといえる。日本では、「男子泣くべからず」と、一方では伝えられてきたが、そんな考え方は私にはない。
涙にも、やはり「質」があり、私の涙は決して失意(=望むことがかなわなくて、がっかりすること)につながったものではなく、心の自然の流れを遮るもの。つまり、雑念(=精神の集中を妨げるさまざまな思い)を常に取り除く役割をしてくれたと言えるだろう。それだけではなく、いつ如何なる時も私を大願(=大きな祈願)へと導いてくれた涙。
故に、涙は、私自身のありのままの人生に反映する鏡となる。