6 11月

「混沌・混乱を超越する愛の創造」

私は、人間とその関係のありようについて「ありのまま」が、つまり「ありのままの姿」がいいと何度も伝えてきた。
何が土台(基礎)となっているのかとあらためて自分に問いかけてみた。
結論から謂うならば、それが自分と隣人の狭間にある愛の創造である(国と国の平和と正義についても同じことが謂える)。
人間とその関係の愛の創造的プロセスは混沌(=私論的理解ではあるが「ありのままの否定」を意味すること)からはじまる。
混沌を古代ギリシャ語でカオス、混乱をアタクシア。その対比的な言葉として秩序をコスモス(因みに、現代ギリシャ語ではタクセー)、調和をシユンフオニア(因みに、現代ギリシャ語ではアルモニア)いう。どちらにせよ、愛の創造はそれらのバランスをとる秤となる。言葉や行動、そして哲学を否定するわけではないが、それだけでは秤きれない「ありのままの姿」と「ありのままの現実」の否定は愛の創造とその心を貧しくする。