24 4月

「精神の『サバイバル』からの生還者たちへの祈り」

我々の小宇宙では、自分の無意識のうちに「しんどさ」に対して、精神的生産者として位置づけられてきた面がある。
そうである自らの姿さえ、本人が気づかない小宇宙に生きてきた。病識から謂うならば、気づいていても、気づかなくても、自分ではどうすることもできない小宇宙があった。だから、時にして、薬を添えることが必要不可欠的な決断となったのは事実である。
しかし、その反面、「個」の人権、つまり、人間としての権利を守るために、当事者による精神医療への壮絶な改革の歴史があったことを忘れてはならない。
「サバイバル」からの生還者たちよ。「主治医は神だ。」そう思いたいほどの心的境地にあった「個」がいた。
しかし、人間としての向き合いが大前提であり、「私は私」としての回復への治療計画の中で、人間としての解放宣言の路を創造してゆくことが今後の更なる課題となるであろう。