8 1月

「意味のない取り組みは一つもない。我々の世界には…」

人間は、オーギュスト・ロダンの作品のように「考える人」(制作年1902年)ある。これは、思索にふける人物をあらわしたブロンズ像で有名であることはみなさんご存知である。この作品の背景には、いろいろな説があるらしい。
さて、人間はたしかにあれやこれやといろいろ考えて生きているのはたしかである。私が出会ってきた人の中でポジティブに物事を考える人が本当に少ない。殆どが、ネガティブに物事を考えたり、不安を増幅させる人が多い。
何故なのか。ハッキリしていることがいくつかある。それは、自らの目標・目的をしっかりと持てないでいる人である。目標・目的がはじめからある人と何か取り組んでいくうちにそれが人生の目標・目的となる人がいる。我々の世界では、どんなに小さな取り組みでも、「よそみ」をしないで、一つのことに集中して積み重ねて、積み重ねて、はじめて実を結ぶ。自分を信じて、一緒に取り組む人を信じて将来をしっかりと見据えながら…コツコツと…。私が知るかぎり、「よそみ」をして人の責任にして取り組みを放棄して去る人がいる。誰の人生でもない。それも人生とおもえるようになった私がいるが、何か心に風穴があく。
ある作業所でマスコット作りをしているところがあった。テレビ局の取材の中で、マスコットの制作で目の部分を担当する人が話題の中心として取り上げられていた。マスコット作りの技術がすぐれていたからではない。その真逆である。実は、マスコットの目を針で取り付ける担当であった。何回も、何回も指導をうけて練習したが、うまくいかない。その人は諦めることなくコツコツと毎日、毎日、くる日も、くる日も、繰り返し同じ作業に取り組んで、目の部分一つ完成するのに10年かかった。考える暇なく10年の歳月が流れた。
あなたはこの人から何を学びますか。…答えはあなたの中にある。