7 1月

「警鐘となる嘆きのブルース」

私は、もともと既成概念にとらわれるのが苦手な方である。故に、特に注意して、いつも自らに言い聞かせていることがある。
親しくなればなるほど、人と人の関係の隙間にサンドイッチのように尊敬・敬意・尊厳を心と心ではさみあわせることを忘れないようにと…。
それを忘れた人間関係には、必ずと言っても過言ではないほどに不和がうまれる。私がこの世界で取り組みはじめて15年間の間に何回も体験してきたことであり、数えきれないほどである。
何人の人が恵まれた出会いを失い孤独なる人生をあゆんでいくのかと嘆きのブルースが心に流れた。
情報社会ではあるが、あまりにも簡単に自分の個人情報を教える。一番手っ取り早く簡単なのか…、携帯番号やメールアドレスの交換である。これほどリスクの高い個人的情報交換はないし、各々責任がある。隣人の責任にすり替えることではない。自己責任が問われいる。日本社会の中でよく使われる一節がある。「親しき中にも礼儀あり」である。これは、儀式的なことでもなく作法的なことでもない。
お互いに尊敬しあいながら、人間関係の創造性をゆたかにすることを意味すると私はうけとめている。
以上の内容が、忘却の石ころにならないようにしたい。「病気の回復」・「人間性の回復」・「病識の回復」が遠のいていくことに気づくようにと祈る。人間存在の生命線である。