24 10月

「我々の世界の重要検証事項の一部」

私は、みなさんがご存知のように、この世界では、素人であり、精神科の医師ではありません。
休み以外の毎日、遠くにいて、近くにいて出会っている「個」の姿に一定の時間寄り添い、時にして、立ち止まる「個」である。
その私自身が、そこでいろいろな面から、以下のようなことを感じる。
個々人の生活のリズムの大切さ、取り組みへの意識度と目的、「個」の病識に対する自覚度、人間関係(親子関係や兄弟姉妹の関係を含む)、主治医に対する信頼度、薬の服薬に対する自己管理意識度、病気に対するこだわり度、体調・調子に対する客観的自己表現力等のバランスの良し悪しが、回復への大きなキーポイントとになると。
あげれば、きりがないが、一度、一つ一つ丁寧に検証することが必要ではないかとおもうのである。
勿論、一人でやらないほうがいい。信頼できる人と取り組むことだ。やはり、与えられた人生を大切に、自分を愛するために、隣人を愛するために、そして、人生を愛するために欠落させることができない作業ではなかろうか。
最後に伝えたいことがある。日本の国の精神医療に対する責任感の低レベルと人権意識の低レベル、そして、予算の低レベルに大きな課題があることを我々は忘れない。どの国も、どこに予算を使っているかによって、その国の方向性が決まる。つまり、平和と正義への道をあゆんでいるかどうかの判断基準となる。その意味でも、精神医療への予算と現場のあり方、地域社会での取り組みに対する施策と予算は、最重要課題となる。