3 6月

〈最後の愛〉を一考する〈個〉!

生死をさまよっていた若き人が、ベッドに横たわりながら、窓辺の〈光〉に向かって無言で指先をさしだしていた。幼き子供だった〈個〉には、その先に何が待ち受けているのか判らなかった。母親は指先をさしだしたまま息をひきとった。歳重ね、将来の自分の人生をかえりみて、母親の指先がさしだしていた先の〈光〉の意味が解ったところだ。それは、〈個〉の〈幸せな人生〉が〈精神界〉にあることを示唆していた母親の指先の〈最後の愛〉の行動だったと受けとめて〈今〉がある。亡き母親の〈最後の愛〉に向かって静かに伝えたい私。「お母さん、ありがとう。」